後付けで簡単! 水門遠隔開閉プラットフォームで、離れた場所から安心安全に操作する

豪雨や台風など自然災害が増える中、水門の開閉作業は迅速で確実な対応が求められています。しかし現場へ赴く手間や人員の確保、夜間対応の負担など、多くの課題を抱えています。そこで注目されるのが遠隔で水門を開閉できるシステムです。

本コラムでは、水門開閉における現状と課題、それを電動化・遠隔化する最新の技術、製品やプラットフォームを導入するメリットまでわかりやすく解説します。

将来的に遠隔かつ自動化を見据えたHUBULLETのソリューションをご覧ください。

主な読者:電力会社をはじめとする企業のご担当者様、自治体、国土交通省など

目次

1.手動による現場での開閉作業の課題と遠隔制御の必要性

従来の水門開閉は、担当者が現地へ向かい、ハンドルや電動スイッチを操作し制御する方法が一般的でした。しかし豪雨や増水などの緊急時には、移動に時間がかかる、夜間や荒天で作業が危険、複数の水門を同時に開閉できないといった課題が顕在化します。

特に河川流域の広範囲を管理する行政・企業では、人員不足や高齢化も問題です。こうした現場の負担を軽減し、確実かつ迅速な操作を実現するために遠隔操作・自動化技術の導入が求められています。

利根大堰(利根川 水門)
利根大堰(利根川 水門)
水門のハンドル(開閉機)
水門のハンドル(開閉機)

2. 手動から自動へ! 水門遠隔開閉プラットフォームの基本構造と制御装置の特徴

「水門遠隔開閉プラットフォーム」は、「水門開閉ユニット」「映像取得ユニット」「通信ユニット」で構成されています。

「水門開閉ユニット」は、水門のゲートを制御するためのハンドル部分に取り付ける駆動装置で、様々な水門(水処理設備・農業用水・河川など)に簡単に設置可能な後付け型の自動開閉ユニット(*1)です。

「映像取得ユニット」は、録画やカメラ制御といった操作を行う機器で、「通信ユニット」は、遠隔監視を可能にするゲートウェイにて構成されています。

「水門開閉ユニット」は、開・閉・停止といった基本操作だけでなく、水位センサー(*2)と連動し、遠隔で開閉操作が行える点が特徴です。

水門遠隔開閉プラットフォームの基本構造と設置イメージ-HUBULLET
水門遠隔開閉プラットフォームの基本構造と設置イメージ-HUBULLET

既存の水門、堰(せき)(*3)やスライド式ゲートを制御するためのハンドルにも後付けできる設計のため、新規建設だけでなく既設水門の改修にも対応可能です。

さらに、山の中など電源が引けない場所や停電時でも動作ができるよう、バッテリー・太陽光電源との組み合わせにも対応できるなど、現場ニーズに沿った構造となっています。

(*1) 電動による自動開閉・遠隔制御ですが、将来的な全自動化を見据えた製品になります。
(*2) 雨量センサーやその他センサーとも連携させる予定で開発を進めています。
(*3) 「堰」(せき)とは、河川をせき止めて水位や流量を制御し、農業・工業・水道の取水をしやすくする構造物です。高さ15メートルを超える構造物はダムと区別され、可動堰または固定堰に分類されます。

利根川河口堰 逆水門
利根川河口堰 逆水門

3. 遠隔で開閉するために必要な仕組み:センサー・通信・監視システム

「水門遠隔開閉プラットフォーム」は、遠隔で水門を開閉できるようIoT技術を活用しています。

水位センサー、監視カメラなどの監視機器が常時データを収集し、クラウドサーバーに送信(*)します。管理者はパソコンやタブレット、スマホから水門の状態を確認し、開閉指示を送るだけで操作が完了します。

(*) 通信方式はLTE・有線ネットワークなど地域の環境に応じて選択可能で、通信が途絶えた場合には、あらかじめ設定した開閉度に自動で制御するフェールセーフ機能も有しています。HUBULLETの水門遠隔開閉プラットフォームは、遠隔開閉・監視・記録機能を備え、クラウド、閉域ローカルサーバーへの連携にも対応可能です。

4. ゲート・堰などの多種多様なハンドルに対応! 設計の工夫

水門には、スライドゲート式・ローラーゲート式・堰板式などが存在します。水門のハンドルの形や種類は様々あり、「水門開閉ユニット」は現場調査によりこれらの形式に合わせたアタッチメント設計が可能です。

また、水門に備わったハンドル幅や高さにあわせてユニットの設置方法を最適化し、既存装置への負担を最小限に抑えることができます。

HUBULLETの大きな強みは、河川管理機関や施工業者との連携を必要とする個別設計が必要な場合でも、各現場の特定のニーズに合わせた導入を支援できる点にあります。

5. 各水門の一元管理を可能にした次世代システム

HUBULLETの水門遠隔開閉プラットフォームの特徴の一つ、統合ダッシュボードを取り入れることで、複数河川に設置された水門の状態を一画面で確認することができます。

  • カメラ映像・水門制御信号の統合監視
  • ロール管理/二段階認証によるセキュリティ制御
  • PC・タブレット・スマホからのアクセス対応
  • センサー連携によるデータ収集と可視化
初夏の青空&多摩川の水門(東京都府中市)
多摩川の水門(東京都府中市)

6. 《事例紹介》河川・河口部での稼働実績 – 運用時間短縮、水と給水ラインの安定化

水門開閉ユニットの導入事例としては、令和4年度以降、京都府福知山市・福岡県うきは市などの水門での実証事業でもその有効性が確認されています(経済産業省補助事業採択)。

従来は、現場に到着してから手作業で開閉操作を行う必要がありましたが、現在は遠隔で開閉ボタンを操作するだけで作業が完了するようになりました。また、広範囲に点在する水門にも後付けで電動化できるため、巡回時間や必要人員の大幅な削減が期待されています。

さらに、大雨による増水時や災害発生時にはリモート操作によって迅速な初動対応が可能になり、夜間や休日の操作負担の軽減という面でも、今後ますます導入の要望が高まっていくと考えられます。

洪水時の水門イメージ
洪水時の水門イメージ

7. 信頼性の高い製品設計と機器構成

水門遠隔開閉ユニットは、設計・製造・検査のすべてを一貫して行うことで高い信頼性を確保しています。

導入前には現場調査を実施し、水門構造、電源、通信環境などを綿密に確認し、設計後、製造された各装置は動作確認や耐久テストを経て納品されます。

設置工事後は試運転と操作説明を行い、運用後の保守サポートも提供されるため、初めて導入する自治体や企業でも安心して使用できます。

PC、スマホやタブレットから開閉状況を映像を見ながらリアルタイム監視でき、危険区域での作業が不要になることで、安心安全の“遠隔インフラ管理”を実現しています。

8. 全国・複数の水門の遠隔操作・一元管理はHUBULLETにご相談ください

HUBULLETでは、「水門開閉ユニット」などの製品の提供・設置だけでなく、全国に位置する複数の水門や広域エリアを一元管理できるプラットフォームをオールインワンでご提案しています。

電力会社をはじめとする企業のご担当者様、今後の防災力向上、省力化、持続可能な河川管理体制の構築をご検討中の自治体・国土交通省の皆さまは、ぜひHUBULLETへご相談ください。